医療保険

【医療保険】保険金請求のポイントまとめ【元査定担当者が解説】

保険金請求のポイント
医療保険に加入している人
医療保険に加入している人
  • 入院と手術をしたけど、保険金が対象になるか分からない
  • 保険金の請求の仕方が分からない
  • 診断書は必ず取らないといけないの?

この記事ではこんな疑問を解決します。

ひかるいち|元査定担当者
ひかるいち|元査定担当者

ぼくは、生命保険の支払査定部門を4年間経験しました

この記事では、 医療保険の請求について実際によくある照会内容をもとに解説しています。

この記事を読んでいただけると、「よく分からないから保険金を請求をしなかった」なんてことはなくなりますよ。

本記事の概要
  • 領収書に「入院料」「手術料」が入っていいるか
  • 加入している医療保険が、公的医療保険に連動するタイプか・しないタイプか
  • 公的医療保険に連動するタイプの場合、受けた手術が支払い対象から除外されていないか
  • 医師の診断書ではなく「報告書」で請求が可能か

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前提条件

この記事では入院や手術などをしたときに受け取れる、給付金に特化して解説します。

告知義務違反や契約前発症はないものとして、お話ししたいと思います。

告知義務違反については下記の記事をお読みください。

まずは、領収書の「入院料」「手術料」を確認

領収書を確認しましょう
領収書を確認しましょう

入院や手術をしたあとに病院に代金を払うと、領収書と診療報酬明細書をもらいます。

まず確認していただきたいのが、領収書に「入院料」や「手術料」に点数が入っているかどうかです。

領収書のレイアウトは統一されておらず医療機関ごとに異なりますが、点数の項目は同じですので探してみてください。

入院料に点数が入っていれば、ほぼ間違いなく入院給付金の対象になりますよ

※自由診療の場合は点数が入っていません。先進医療を受けたときは、技術名や金額を 診療報酬明細書で確認してください

加入している医療保険のタイプ

手術が支払い対象になるかどうか
手術が支払い対象になるかどうか

手術給付金は領収書に点数が入っているだけでは、対象になるかどうかの判断ができません。

医療保険の加入内容によって確認方法が違います

医療保険には以下のように、大きく分けて2つのタイプがあります。

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医療保険のタイプ
  • ① 公的医療保険に連動するタイプ(現在の主流
  • ② 約款で定めるタイプ(一昔のもの)

① 公的医療保険に連動するタイプ(現在の主流

公的医療保険に連動するタイプの場合、手術料が算定されていれば、ほぼ対象になります

ただし、約款で対象外にしている手術(除外手術)があります 。 保険会社によって異なりますが、だいたい以下のようなものが多いです。

約款で対象外にしている手術(例)
  • 創傷処理
  • 皮膚切開術
  • デブリドマン
  • 骨、軟骨または間接の非観血的または徒手整復術・整復固定術
  • 外耳道異物除去術
  • 鼻内異物摘出術
  • 抜歯手術

② 約款で定めるタイプ(一昔のもの)

約款で対象となる手術を定めているタイプは、手術名を特定しないと対象かどうかの判断ができません。

診療報酬明細書正式な手術名を確認し、それが約款「対象となる手術」に該当するかチェックしてください

といっても手術は1000種類以上もあります。約款の文字は小さいです。

よくわからない場合はご加入の保険会社に問い合わせることをおすすめします。

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医師の診断書ではなく「報告書」で請求が可能か

診断書は出さなくてもいい場合もある
診断書は出さなくてもいい場合もある

保険金や給付金を請求するときの書類って、診断書が必ず必要だと思っていませんか?

実は、一定の条件を満たせば、医師の診断書の替わりに本人の申告による請求も可能なんです。 保険会社のサービスの一種と考えてください。

具体的には、診断書の替わりに、報告書(各社フォーマットが違います)、領収書、(診療報酬明細書)を提出します

参考>>日本生命 治療内容報告書

参考>>JA共済 治療報告書

ただし、注意点が3つあります。

報告書を使うときの注意点
  • 注意点①:条件は保険会社によって異なる
  • 注意点②:申告内容はモレなく・正確に
  • 注意点③:領収書や診療報酬明細書はコピーを取っておく

注意点①:条件は保険会社によって異なる

すべての請求が医師の診断書がいらないというわけではありません。

請求者本人の申告にゆだねるわけですので、保険会社としては一定のリスクを抱えています。

どのくらいのリスクまで許容できるかは、各社の考え方によりますので「一定の条件」は各社で異なります。

一般的な条件や対象外とする契約は以下のとおりです。

条件

  • 契約後2年以上たった後の入院、手術
  • 入院日数は30日以内(契約後2年以内の場合、原因が疾病のときは4日以内)
  • 手術は公的医療保険に連動するタイプの契約

対象外の契約

  • その病気が入院日額の2倍になるもの(例:がんだと入院日額の2倍になる契約で、今回請求する入院の原因ががんだった場合)
  • がん保険
  • 災害入院特約

注意点②:申告内容はモレなく・正確に

入院期間や手術名を間違うと、保険会社から訂正するよう返却されますので、領収書や診療報酬明細書を見ながらモレなく・正確に記入しましょう。

報告書に記入する代表的な項目は以下のとおりです。

  • 記入日
  • 請求者氏名
  • 生年月日
  • 傷病名
  • 発症日
  • 入院期間
  • 手術日
  • 正式な手術名
  • 医療機関
  • 医師名
  • 通院日

参考>>日本生命 治療内容報告書

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注意点③:領収書や診療報酬明細書はコピーを取っておく

領収書などは医療費控除や会社の補助などに使う場合がありますよね。

医療保険の報告書制度は、領収書や診療報酬明細書はコピーでもOKとしている会社が多いですので、コピーを取って請求しましょう。

診断書を提出して支払対象外になったとき

診断書を提出して支払対象外になったとき

医師の診断書を取って請求したけど支払対象外になった場合、「今回は残念でしたね」で終わりません。

診断書の費用を穴埋めするという意味合いで、各社とも見舞金を支払っています。金額は実費ではなく定額です。

入院・手術の診断書は5,000円後遺障害の診断書は10,000円など診断書の種類によって金額が設定されています。

もしも請求して支払いの対象外になっても、診断書の見舞金はでますので、安心して請求してくださいね。

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まとめ

最後に保険金を請求するときに、確認すべきポイントをまとめます。

本記事の概要
  • 領収書に「入院料」「手術料」が入っていいるか
  • 加入している医療保険が、公的医療保険に連動するタイプか・しないタイプか
  • 公的医療保険に連動するタイプの場合、受けた手術が支払い対象から除外されていないか
  • 医師の診断書ではなく「報告書」で請求が可能か

加入内容や各種条件は、保険会社によってさまざまです。

請求する際は、上記を参考にしていただきながら、加入している保険会社に相談しながら手続きを進めてください。

手続きが面倒で請求しないのは損です。書類に不備がなければ2日~5日に口座に着金しますし、診断書で請求して支払い対象外になったとしてもお見舞金がもらえます。

支払いを受けるために入っている保険ですので、面倒くさがらずに手続きしてくださいね。

以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。

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