
ブログを書くときにターゲットを絞ったほうがよいとよく言われるけど、
だれでも読みたくなるような万人ウケの記事を書いたほうがアクセスを増やせるんじゃないの?
こんな疑問にお答えします。
この記事では、マーケティング(とくに顧客ターゲティング)の事例を3つ挙げて、いかに顧客を絞ることが大切かを解説しています。
この記事を読めば、万人ウケではなく、ターゲットを絞って記事を書くことが大切だと理解できます。
目次
万人ウケは無意味【ターゲットを絞るのが近道】

だれでも読みたくなるような、万人ウケの記事は無意味です。逆に、だれからも読んでもらえません。
読者が読みたいのは「自分だけ」に語っている記事です。
あなたが商品・サービスを比べるとき、万人受けのモノ、それとも、あなただけに訴えかけるモノ、どちらを手に取るでしょうか。
商品・サービスを売るにはマーケティングが欠かせません。
マーケティングは、的に対して細く鋭い矢を放つイメージ。絞り込んだお客様に振り向いてもらえるように細く鋭い矢を放つのです。
マーケティング(顧客ターゲティング)の具体例を3つ紹介します。
- 具体例①:ファッション誌
- 具体例②:チョコレート
- 具体例③:無印カレー
具体例①:ファッション誌
例えば、書店の雑誌売り場を想像してみてください。
ひとくちに雑誌と言っても膨大な数の雑誌が売られています。
特に女性ファッション誌は多いですよね。5歳刻みで読者層を分けているのは珍しくないようです。年齢だけでなく、想定する読者の生活スタイルによっても分けているようです。
出版不況や雑誌不況と言われる昨今ですから、このくらい絞り切らないと、読者に刺さらない=買ってもらえないという状況なんでしょうね。
例えば「30代女性向けのファッション誌」は、まだまだ絞り方が足りないということです。
理由の具体例②:チョコレート
先日、「睡眠の質を高めるチョコレート」を見つけました。普段チョコをめったに買わないのですが、自然に目に入りかごに入れていたのです。
なぜだろうと考えてみたら、チョコを買った時の僕は睡眠時間が短かったということに気づいたのです。
パッケージにも「睡眠の質を高める」と表示してありました。
つまり、「睡眠の質を高めるチョコレート」のターゲットは、普段チョコは買わないけど睡眠時間が不足気味の人だったのです。
普通においしいチョコよりも、睡眠改善できるチョコのほうが、特定の人に刺さりますよね。
具体例③:無印カレー
あなたは無印のカレーって何種類あるか知っていますか?
なんと30種類以上もあるんです。
日本のカレー、欧風、エスクックなど実にさまざまで、「辛くない」シリーズまで。
グリーンカレーを食べてみたいけど、辛いのはニガテという人も少ないはず。無印は辛いものがニガテな人にターゲットにして「辛くない」シリーズを販売しています。
もし普通のグリーンカレーだけ販売していたら、辛いのがニガテな人は見向きもしません。やっぱり太い矢は刺さらないのです。
商品数が多いから万人向けというわけではなく、一つ一つの商品が特定のニーズをもった顧客にターゲットを絞っているのです。
一見、太い矢に見えても、よく見ると細く鋭い矢の集合体なのです。
ターゲットを絞らないと競合に負ける


ターゲットを絞りすぎたら、顧客をとりこぼすんじゃないの?
たしかにそう思いますよね。
でも、ターゲットを絞らなかったら、ターゲットを絞ってきた競合に負けてしまします。
カレーに例えてみましょう。あなたは、ある会社のカレーのマーケティング担当者とします。
なるべく売り上げを増やしたいので万人ウケを狙って中辛だけ販売したとします。
すると、辛いもの好きの人や辛いものがニガテな人は、中辛は買わないでしょう。
逆に、辛いもの、辛くないもの、それぞれターゲットを絞ってきた無印カレーに顧客を取られてしまいます。
あなたがターゲットを絞らないと、絞ってきた競合に負けるのです。
マーケティング感覚の身に着け方


ターゲットを絞るのが大切なのはわかったけど、どうやって身に着ければいいの?
それは、買い手の心理を妄想することに尽きます。
でも、いきなり言われてもむずかしいですよね。売り手になったとたんに、買い手の心理は分からなくなるものです。
すこし発想を変えてみましょう。
あなたが、商品・サービスを買うという行為は、つまり、企業のマーケティングが成功しているということです。
あなたが日常生活の中で、なにか商品・サービスを買おうとしたとき、あなた自身に次のように問いかけてみてください。
- 「あれ、なんで自分はこれが欲しいと思ったんだろう」
- 「今、自分は何と比べたんだろう。それはなぜだろう」
上の2つを問いかけてみると、今まで気にならなかったパッケージの宣伝文句や売り場、人がモノを買う心理がすこしずつわかってきます。
むずかしいマーケティング理論を学ぶのは時間とお金がかかりますが、あなた自身の頭の中を観察するのは無料です。
ぜひ、試してみてください。
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あなたの頭の中でおこることを観察するのにも、限界があかもしれません。
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「マーケティングはむずかしいもの」という先入観がうそみたいになくなります。
▼ 本記事の「細く鋭い矢」は、こちらの書籍から引用させていただきました。
▼入門に最適です。ストレート仕立てになっているので、すぐ読めちゃいます